代表・個人質問

個人質問

2014年9月9日

議事録

 再開 午後 2時30分
○議長(髙野正勝君)
 再開します。
 次に、12番 田村隆光議員。
○12番(田村隆光君)登壇
 それでは、個人質問の許可を得ましたので、通告に従い質問させていただきます。
 早いもので昨年の台風18号の襲来から1年を迎えます。このときは「50年に一度」の大雨などで、重大な被害が予想される場合に気象庁が発表する「特別警報」が、福井、京都そして滋賀で初めて発令されるという大雨で、上砥山雨量観測所の値では、累加雨量が約300ミリの雨が降り、安養寺山の崩壊により1名の尊い命が奪われるとともに、金勝川の堤防が決壊し、住宅地に甚大な被害を招いてしまいました。それから今日まで多くの方々の大変なご尽力により、復旧・復興に向けて作業が着実に進められているところです。そんな折、去る8月20日未明に発生した広島市北部の土砂崩れは、70カ所以上にも上る大規模なもので、8月31日現在で、亡くなられた方が72人、行方不明の方が2人に上る未曾有の大災害となってしまいました。また、近年は栗東市や広島市のみならず、全国各地で異常気象の影響により大きな災害が発生し、多くの方々が犠牲となられています。改めて犠牲となられた方々のご冥福をお祈りいたします。
 当市は、昨年の台風18号が襲来するまでは、他の地域で自然災害による被害が起きたことがテレビ等で放映されても、「栗東は、ほんま大きな災害もなく、住みやすいところや~」というのが、住民の皆さんから聞こえてくる声でしたが、昨年以来、特に被害を受けた地域の住民の皆さんから聞く声は、「今度の雨、大丈夫やろうか?大したことなければいいけど~」などと、最近では天候を危惧する声が多くなってきたのではないかと感じています。
 先般、栗東市より市内全戸に配布されました「栗東市総合防災マップ」によりますと、栗東市の過去の災害履歴が掲載されております。これを見ますと、昭和9年の室戸台風では、栗太郡での数値ではありますが、死者21名、重傷者36人、住家全壊187戸、半壊197戸等であったということです。そして、それ以外にも昭和の時代、金勝川の堤防の欠損や床上、床下浸水の事例は多くあります。確かに、現在と80年前とでは条件が違いますので、一概に比較はできないにしろ、少なくとも80年前に甚大な被害があったということは事実なのですが、今では忘れ去られ、あるいは誰からもそのような歴史を聞かされることもなく、「栗東は、ほんまに大きな災害もなく、住みやすいところや~」と思っているところに、昨年のような大型台風の襲来は、まさに想定外だったと言えるでしょう。しかし、このように災害の履歴を残しておくことで、自分の住まいとするところが、災害に対してどのようなところなのかを知識として知ることができることは、減災にもつながることだと思いますので、今後もしっかりと記録をしておいてほしいと思います。
 さて、災害が発生すると、「避難所」もセットとして考えますが、去る9月1日付の京都新聞で、「福祉避難所、滋賀県内314カ所に、指定進むも5市町ゼロ」との記事が掲載され、前段の見出しにの「5市町ゼロ」の中に、我がまちも入っていることは残念でなりません。
 先に述べましたように、昨年の台風18号襲来までは、多くの皆さんの意識もそうであったように、恥ずかしながら私も、とりわけ「避難所」については、あの阪神淡路大震災や、あの東日本大震災が起きたにもかかわらず、設置や運営について認識が浅かったことは事実です。しかし、本年7月に栗東市民ネットワークとして、福島第一原発事故の影響で、全町民が避難を余儀なくされている福島県双葉郡富岡町の社会福祉協議会を訪ね、福島県郡山市にある「おだがいさまセンター」を訪問しました。そこでは、3月11日の状況から、福島第一原発が爆発事故を起こした以降の避難の様子や避難所での生活、そして仮設住宅での生活の話、そして将来の不安などを社協の方と「語り部」の方からお聞きしました。その中で、東日本大震災後の避難生活も3年が経過をする2月末現在、体調悪化や過労自殺などが原因で死亡する「震災関連死」の死者数が、岩手、宮城、福島など10都県で、少なくとも3,000人以上に上り、東京電力福島第一原発事故などで現在も13万人以上が避難している福島県では、半数超の1,650人以上が関連死で亡くなっており、津波や地震に起因する「直接死」の死者数1,603人を上回っていることを聞きました。これは「環境の変化による体調悪化と帰還などの見通しが立たず、ストレスが増していることが原因」とされています。そして、震災関連死と認定された人の約9割が66歳以上、各県では、市町村などと連携しながら、仮設住宅やアパートなどの「みなし仮設」を保健師らが巡回するなど、高齢の避難者を見守る活動の強化をしているとのことでした。
 私たちがお伺いした福島県富岡町の状況は、震災により直接亡くなられた方は18人、それに対し、関連死とされている方は250人を超えていることをお聞きし、避難所の設置・運営についての重要性を肌で感じてきた次第です。そして、社協の方が最後に言われたことが、「もし避難所が必要な事態になったら、“女性に配慮したエリア”を設けてください。そして災害弱者と呼ばれる方へも配慮した施設を確保してください」と言われたことは、胸の奥まで突き刺さっています。そういったこともあり、今回の「福祉避難所」に関する記事は、残念であるとともに、災害により「家を失うということ」、「家に帰れないということ」、「将来を諦めなければならないこと」、災害からは生き延びたけど、これからどうしたらよいのかという不安を、いかに和らげ不安を取り除いてやれるのか、そして、将来に希望を与えられるのか、これこそが行政の職務であり責務ではないでしょうか。もちろん議会もその責務の一端はあると考えています。とはいえ、福祉避難所は、2007年の能登地震で初めて公式に1カ所設置され、その後、新潟県中越沖地震では9カ所設置されたとのことで、平成24年9月末のデータで、全国に1万1,000カ所を超えていますので、現時点ではもっと増えていると思います。また、平成25年6月に災害対策基本法の改正を受けて、内閣府が同年8月に「避難所における良好な生活環境の確保に向けた取り組み指針」を示しており、福祉避難所についても指針が示されています。にもかかわらず、この件について、栗東市では、どういった議論がされてきたのかはわかりませんが、昨年、今年と2回の避難所開設を経験しているのに、福祉避難所がいまだに指定するされていないことは疑問を感じます。
 そこで、幾つか質問をいたします。
 一つ目、昨年の台風18号及び今年の台風11号襲来時において、開設した避難所の数、避難所に避難した人数、そして避難期間と対応した職員数はどのくらいですか。
 二つ目に、各避難所における収容可能人員と防災備品の備蓄状況は。
 三つ目に、避難所設置並びに運営の訓練実施状況は。
 四つ目に、福祉避難所設置が進んでいない理由と今後の予定は。
 五つ目に、本市の災害時における要援護者名簿の登録状況は。
 六つ目に、県災害時要支援者支援ネットワーク会議との連携は。
 最後に、現在、栗東市に東日本大震災関連で避難されている方は何人でしょうか。
 以上、よろしくお願いいたします。
○議長(髙野正勝君)
 順次、答弁を求めます。
 危機管理監。
○危機管理監(井上 寛君)登壇
 避難所の開設と運営についてのご質問にお答えします。
 一点目の昨年の台風18号での避難所開設状況につきまして、避難者数は、自治会館も含め11日間で最大6カ所を開設し、避難者数は最大506名、対応職員は延べ131名でした。また、本年8月9日から10日の台風11号では、二日間で2カ所を開設し、避難者数は最大55名、対応職員は延べ36名でした。
 二点目の避難所収容可能人員と防災備蓄品の状況につきましては、市指定の避難所58カ所の収容可能人員は約5万8,000人です。また、市内9小学校区に設けています防災倉庫の備蓄状況につきましては、アルファー米、クラッカー等の備蓄食糧約2万8,900食、飲料水約2,900リットルと毛布3,800枚、発電機、ブルーシート等の資材を備蓄しています。
 三点目の避難所設置等の訓練につきましては、毎年、小学校区1カ所で開催しております防災総合訓練に避難所開設・避難者受け入れ訓練を実施しております。
 四点目の福祉避難所の指定につきましては、多くの市民の皆様が集まる避難所で、高齢の方、障がいのある方、難病を患っておられる方などの受け入れには、特別な配慮が必要であることから、現在、指定できておりません。今後、できるだけ早いうちに、市内の高齢者福祉施設などを運営する社会福祉法人と協議を行いながら、災害時に福祉避難所として避難者の受け入れ可能施設の指定を行ってまいります。
 七点目の東日本大震災関連で避難されている方は、8月末現在で10世帯34名です。
○議長(髙野正勝君)
 健康福祉部長。
○健康福祉部長(青木豊三君)登壇
 続きまして、五点目と六点目のご質問にお答えします。
 五点目の本市の災害時における要援護者名簿の登録状況についてですが、現在、平常時に情報提供ができるよう、同意を得るための準備を進めております。
 六点目の県災害時要援護者支援ネットワーク会議との連携につきましては、平成26年3月26日に設置された会議で、災害時に要援護者の避難及び避難生活について、関係者が連携により支援できるよう、平常時から協議を行い、支援対策を推進することを目的に設置されており、災害の経験がある市ということで参画しております。
○議長(髙野正勝君)
 12番 田村議員。
○12番(田村隆光君)
 答弁ありがとうございました。
 それでは、何点か質問をさせていただきたいと思いますが、まず、人的な課題といいますか、人にかかわる部分の数値的な部分で聞かせていただきたいのですが、答弁にありましたような開設の状況だったということですが、これ台風18号並びに11号のときの避難勧告、このときは避難勧告だったと思うのですが、出されたときの地域の全体的な対象人員というのは、どれぐらいおられたのでしょうか。
○議長(髙野正勝君)
 答弁するため、しばらく休憩します。
            休憩 午後 2時46分
           ――――――――――――――
            再開 午後 2時46分
○議長(髙野正勝君)
 再開します。
 危機管理監。
○危機管理監(井上 寛君)
 台風18号のときの対象の避難者数でございますけれども、974世帯2,771名でございます。
 それと、今年の台風11号に係る部分でございますけれども、176世帯607名でございます。
○議長(髙野正勝君)
 12番 田村議員。
○12番(田村隆光君)
 ありがとうございます。
 ちょっと先に聞いておけばよかった。申しわけないです。
 今、人数をいただいたのですが、台風18号関連でいうと、271名に対して最大避難者数が506名、台風11号に関しては、607名に対して36名という状況になったわけですが、避難された方は、基本的に避難所で名簿も含めてですね、いろいろ集約されていると思うのですが、避難された方の年齢的なデータは取ってあるのですかね。
○議長(髙野正勝君)
 危機管理監。
○危機管理監(井上 寛君)
 避難されている方の名簿等はございますけれども、ちょっと名簿をくって調べなければなりませんので、調べればわかるということになっております。
○議長(髙野正勝君)
 12番 田村議員。
○12番(田村隆光君)
 また、ゆっくりで、そこは構いませんので、また教えていただければと思いますが、なぜお聞きしたかというと、やはり避難勧告が出ていて避難されていない方がどれだけいるのかという、やはり、ここも危機意識の問題だと思いますし、もう一つは、その年齢層の問題です。例えば、あとで質問になろうかと思いますが、避難所ではもう多様な方が来られる中でですね、いろんな対策をしなければいけないのですが、今回、この台風18号、台風11号、栗東市に限って言うと、本当に私も避難所のほうには11号のときに行きましたけれども、本当に若い人の姿が見えない。子どもも含めてですね、どこに行っているのかなというのが気になりましたので、ちょっとお聞きしたところですので、また、その年齢構成等わかれば、よろしくお願いしたいというふうに思います。
 今、避難所にどれだけの方が避難されたかという把握の問題をお聞きしているのですが、今申しましたように、勧告は受けたけれども家にペットがいるとか、高齢者の人がいるとか、障がいのある方がいるのでもう車の中でいいわとか、近くに親戚がいるので知人がいるので、そちらでいいわという方もいましたし、私の知り合いも車の中で避難していたような状況もございます。ただ、それを行政のほうがどれだけ把握しているかということにつきまして、ちょっとお伺いしたいと思うのですが、そういったことというのは行政というのは把握されているのでしょうか。
○議長(髙野正勝君)
 危機管理監。
○危機管理監(井上 寛君)
 一旦、避難所に入られた方につきましては、名簿等によりまして把握をさせていただいております。しかしながら、その避難所の中から車の中へまた再移動される方というのは、また実際にこの間の避難のときにもおられましたし、何名という確認はしておりませんけれども、そういう方がおいでになるということについては確認をさせていただいております。
○議長(髙野正勝君)
 12番 田村議員。
○12番(田村隆光君)
 避難所に1回入られて、そして車のほうがいいわという人は当然、把握はできておられると思いますが、最初の段階から1回も避難所に来ず車の中とか、ほかの地域に行かれた方というのは、これは把握できていないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(髙野正勝君)
 危機管理監。
○危機管理監(井上 寛君)
 仰せのとおり把握はできておりません。
○議長(髙野正勝君)
 12番 田村議員。
○12番(田村隆光君)
 先ほどお伺いした、台風18号でいうと2,771名の内506名ですので、2,000名を超える方が避難していないかもしれません。避難しているかもしれないけど、どこにおられるのかわからない。ということはですね、言葉は悪いですけど、あそこで止まったという部分、台風18号のあのレークヒルの部分でも、1名亡くなった方はもう大変残念ですけれども、レークヒルの場合だけをたとえて言いますと、あの土砂崩れで何とか止まったということの中で考えるとね、避難されていない方もいたのではないのかなということ。そして、もしあれが本当に大きな災害につながっていたときに、どう把握するのだということの部分でいうと、その把握の仕方、避難したかしないか、少なくともその把握の仕方というのは、今後、やっぱりしっかりと行政の中でどうやっていったらできるのかということも研究すべきだと思いますが、その辺いかがでしょうか。
○議長(髙野正勝君)
 危機管理監。
○危機管理監(井上 寛君)
 災害時の避難準備情報なり避難勧告を出させていただきますときには、当然その地域の中の各家庭に文書、ポスティングさせていただいているという状況がございます。また、それと併せて、常備消防のほうと協力をとりながら、一軒一軒避難してくださいというような、お呼びかけもさせていただいているところでございますけれども、それでもなおかつ避難されない方というのは確かにおいでになったと認識をしております。また、その数については、ちょっとこちらのほうでは把握し切れていないというのが現状でございます。
○議長(髙野正勝君)
 12番 田村議員。
○12番(田村隆光君)
 台風18号で言いますと、私もドアをたたいて「避難してください」という話をさせてもらった家が何軒かありまして、「俺はいいんやと」いう方も実際いらっしゃいますので、全ての方がなかなか指示に従っていただける方ばかりだとは思っていませんが、少なくともですね、自主的に避難した方とか行政の指示によって非難した方を、100%がいいのですが、できるだけ把握をしておく必要は私あると思うのですね。だから、そういった意味では、何かの方法で、他の事例もたくさんあると思いますので、ぜひ次回からはそういうことも含めた研究も早急に進めていただきたいというふうに思います。
 それと台風11号、今年の場合については、なごやかセンターに行かせていただいたときに、先ほど質問の中にもありましたけれども、福島県を訪ねたときに、女性に配慮した部分というものを聞きましたので、なごやかセンターで係の方に、女性の授乳とかですね、着替えるとかそういうことも含めて、女性に配慮した施設が必要だということで、「女性専用の何か部屋はありますか」と言ったら、「ありません」と言われたので、女性の方にぜひもし部屋があいているのだったらつくっていただけませんかと、そういう授乳される方も来られるかもしれませんよという話をしたら、早急に対応していただいて設置していただいたのですが、やはりこういったことも、私も福島に行くまではわからなかったというような状況もございますので、やっぱり配慮していかなければいけないと思うのですが、今年というか、このなごやかセンターの避難所に限って言えば、ちゃんと避難所の方たちの、あそこは命をつなぐ一時的な生活の場所なのですよね、避難所というのは。そういった意味からいうと、生活をしなければいけない、寝たり起きたりしなければいけないのですが、着替えたりしなければいけないのですが、なごやかセンターの状況というのは、どういうふうにやっていたのでしょうか。プライバシーが守られるような状況になっていたのかどうか、そこをお聞かせ願いたいと思います。
○議長(髙野正勝君)
 健康福祉部長。
○健康福祉部長(青木豊三君)
 お答えをさせていただきます。
 今回の台風11号の避難でございますが、なごやかセンターのほうが避難所ということで指定をさせていただきまして、住民の方々が避難所のほうへいらっしゃったわけでございますが、なごやかセンターは幼児から高齢者までという施設になってございますので、それぞれお年の体の具合によりまして大広間でございます老人福祉センター、それから、また、ベット等の必要な方については、会議室でベットで休んでいただいたりとか、それから、また、児童の子どもさんにつきましては児童館を使うと、そういった避難される方々の特性に応じた形での使い方をさせていただいたところでございます。
○議長(髙野正勝君)
 12番 田村議員。
○12番(田村隆光君)
 そういった配慮はされていると思いますが、やはりプライバシーという部分でいうと、仕切りがあったのかとかトイレの使い方とかですね、あそこはもう立派な建物ですので心配は要らないと思いますが、それでも、もしあそこが電源が喪失していたときに、真っ暗な中でどう生活したのかということも考えますとね、そこまで対応できていたのかなというふうに思いますし、やはり避難をされた方のいろんな意見があって、そこにはやっぱり着替える女性、特に女性の方は、着替えるのに布団の中で着替えていたとかトイレで着替えたりしていたとかいうのもありますし、洗濯物を置く場所についても困ったと、当然、避難所でもいろんな問題もあったということですので、やはり、そういった避難所の中ではですね、幾ら栗東の場合、台風11号の場合は二日間だったとはいえですね、やはりそういったことにもしっかりと配慮していくことが重要ではないかなというふうに思いますが、それは今後の対応によろうかと思いますので、その辺も含めて、また研究をしておいてほしいし対処しておいてほしいなというふうに思いますので、よろしくお願いします。
 あと、備品関係についてちょっとお伺いしますが、答弁の中では、9つの学校の備蓄状況というのは記載してもらいましたのでわかりましたが、全部で58カ所ということですので、小学校を除くと49カ所ということになりますが、要するに、小学校以外の避難所の備品の充足状況といいますか、その辺はどのようになっているのでしょうか。
○議長(髙野正勝君)
 危機管理監。
○危機管理監(井上 寛君)
 58カ所の避難所でございますけれども、小学校を除く部分につきましては、備蓄品等につきましては、基本的にはないという状況でございます。
○議長(髙野正勝君)
 12番 田村議員。
○12番(田村隆光君)
 避難所は使わないにこしたことはないのですが、何のために避難所に指定しているのかということを考えますと、必要最低限といいますか、やはりしっかりとした備品を確保していくことが私は重要だというふうに思います。確かに備蓄食糧というのは期限もありますしロスも多いのですが、それは人の命にかえられない部分もございますので、やはり、しっかりと備蓄しておくことが必要だと思います。全ての方が小学校に行くばかりではないと思いますし、公民館に避難しているからそこに食料を持って行こうといっても、そこの道が使えなかったりすると、結局はどうしようもないわけですので、そういった配慮というのも、そこも必要だと思います。
 それと、もう一つ、指定の避難所としては、いろんな面で充実した機能を持たせることが大事だと思いますが、先ほども言いましたが、やはり電源喪失の場合、もしくは水が断水した場合等の部屋が夜になって暗くなりますし、そして断水すると水が使えない、トイレが使えないというような状況になってきたり、そういうこともありますので、その辺についてどのようにお考えかということと、それと、当然、通信情報として、もう電話は恐らくそういう状況で使えない状況はたくさんあると思いますし、当然、電話も濡れたらもう使えない状況もございますので、やはり公衆無線LANであったりWi-Fiを含めて、そういったインターネットができるようなシステムも、私は必要だというふうに思うのですが、それらのことについては、58カ所は無理としても、少なくとも小学校施設には準備されているのでしょうか。
○議長(髙野正勝君)
 危機管理監。
○危機管理監(井上 寛君)
 まず、備蓄品の関係でございますけれども、例えば、電気が途絶えた場合にどうするかというような部分も含めまして、各避難所につきましては、先ほども申しましたように、備蓄品等まだないところが十分ございますので、今後の備蓄の対応といたしまして、そういう最低限必要な部分の備蓄といいますか、蓄えは必要なのかなというふうに考えております。
 また、その通信施設の関係でございますけれども、通信施設につきましても、今の施設の中でインターネット等の設備がある部分については、そのまま使えるというような状況ですけれども、そういった設備のない部分もございますので、そういったことにつきましても、今後、また、検討していきたいというふうに思います。
○議長(髙野正勝君)
 12番 田村議員。
○12番(田村隆光君)
 発電機は学校に置いてあるみたいですけれども、当然、発電機は勝手に動くわけではなくてガソリンも必要なわけでしてね、そういった危険物の備蓄というのも必要になりますので、また、その保管の問題もあろうかと思いますが、やはり備えあれば憂いなしということわざもあるようにですね、お金はかかりますけれども計画的にそろえていくことは重要かなというふうに思いますので、計画のほうをまたしっかりと早急に立てていただきたいなと思います。
 あと、当然、避難所はつくった、備蓄食糧もある、水もある、いろんな設備もあるよと言いながらですね、やはり運営が一番大事だというふうに思っています。先ほど言いましたように、多様な方がいらっしゃいます。男性、女性、性の別でいうジェンダーの違いの配慮、そして障がいのある方ない方、そして高齢者、アレルギーを持っている方とかですね、先ほどのペットも含めてですけれども、さまざまな方がいらっしゃいますので、その多様性に対応した配慮をしておかないと、私は避難所というのはいけないと思うのですが、いざとなって運営というのは私は本当に大変だというふうに思います。そういった意味の中では、答弁では、年に1回、この間、金勝のほうでやっていただきましたけれども、あれを基本として避難所開設の訓練をやっていますよということを聞きました。それはそれでいいとは思いますが、金勝の人は、次に避難所訓練を受けるのは9年後なのですね、ですから、やはり市がしっかりとそういう、もう地域で行政が対応できないとか、各自治会でも自主防災組織でもしっかりとやってほしいよという指針を出してくれれば、そういった意味では、避難所開設のいろんなガイドブックをつくるとかですね、そういうことはもう大切なことだと思うので、その辺を思うのですが、例えば避難所開設に当たるですね、マニュアル的なものはあるのでしょうか。
○議長(髙野正勝君)
 危機管理監。
○危機管理監(井上 寛君)
 マニュアルにつきましては、避難所開設マニュアル等々ございます。
○議長(髙野正勝君)
 12番 田村議員。
○12番(田村隆光君)
 ぜひ、あれば見せていただきたいというふうに思いますし、そして職員の方の訓練も当然重要だと思いますので、そういった意味では、年に1回、職員の方は毎年出席されていますので、その訓練はできているとは思いますが、全ての方がやっているわけではないので、その辺については、しっかりとまた職員の皆さんは職員の皆さんでやってほしいのですが、そのマニュアルをしっかりと中心にですね、地域の方にも訓練ができるようなシステムをつくっていただきたいなというふうに思います。
 そして、今いろんなマニュアルの話をしましたが、たくさん出ています。これが一番わかりやすいのですが、「みんなのための避難所作り」というのを、これは仙台市から出ています。紙芝居も付いていまして、こういうふうにワークショップをやっていったらいいよという、ワークショップの本当にせりふまで付いています。ですので、こういったことを小まめに進めていったりですね、あと「安心できる避難所づくりのヒント集」とか、「こんな支援がほしかった支援対策事業」とか、「男女共同参画の視点で実践する災害対策」というような本がありますが、本当にわかりやすくてですね、いいと思いますので、ぜひまた参考に使っていただければというふうに思います。
 避難所の運営が大切だというのは、福島でつくづく感じてきたわけですが、実際、避難所が栗東の場合は2日とか、台風18号で11日でしたので、幸いそれも電源喪失もなく断水もなくきていますので、それはそれでよかったのですが、基本的に衛生状況が悪くなる、長期化すると。当然もうお風呂に入れない人もたくさん出てくるといったような状況があったり、そういったやっぱりストレスが重なって、やはり関連死の一番の原因というのが、先ほど言ったように、肉体的、精神的疲労と、避難所が一番多いということですので、せっかく助かったのにというような状況もありますので、その辺はしっかりとつくっていただきたいというふうに思います。
 それと、避難所のマニュアルが栗東市にあるということですが、1回見せていただきたいのですが、つくるに当たってはですね、今、国際基準というのがあります。私も見させてもらいましたけれども、ソフィア・プロジェクトというのとハップ基準というのがありますが、基本的に、人道支援を基本とした最低基準、これぐらいはしてねというのがもうあって、そこの2つの信念、そのソフィア・プロジェクトってあるのですが、これは国際ルールで日本も全部これを参考にマニュアルをつくっていますが、2つの信念というのは、「被災者には尊厳ある生活を営む権利があり、援助を受ける権利がある」という、それが一つの信念。
 もう一つは、「実行可能なあらゆる手段を尽くして、災害や紛争の被災者の苦痛を軽減するべきである」と、この2つが大きな柱となってつくられています。トイレはこうあるべきだとか、寝るところはこうあるべきだとか、こういう相談窓口はこうあるべきだとか、本当に事細かく、そんなに分厚い本でもありませんので見ていただければというふうに思います。
 やはり、災害時には、最も支援を必要とする人たちが実は一番弱い人たちであって、残念ながら、でも混乱の中では、支援を一番必要としている人たちに支援が行き届かないというのが、日本の災害の中で得た教訓でもあるというふうにも書いてありますので、やはり人道的に、そして人権的にも含めてですね、しっかりとした基準をつくっていただきたいというふうに思います。そのことについて、市長、ご意見いただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
○議長(髙野正勝君)
 市長。
○市長(野村昌弘君)
 ご提案をいただきまして、心から感謝を申し上げるところでございます。
 今現在、栗東市におきましても、台風18号以降の対応、そして、今年度に入りましての台風11号の対応というのは、格段に進歩をさせていただけたというふうに思っています。議員ご提案をいただきました関係も含めて、避難所の状況等、各部屋、ベッド等もそうなのですが、できる必要なところに必要な手だてをやっぱり講じていくということ。これは一つ私自身もお伺いしたときに、大変よかったことだなということを思っておりますし、感謝の言葉を言っていただいて、大変ありがたかったなということを思っています。また、先ほどからお話にありますプライバシーの問題や、また、今、最低限避難所で必要なことという部分につきましても、なかなか行政で全て賄えないところを、協定等を結ばせていただく中で、食料について商工会さんが手だてをしていただいたとか、また、今、プライバシーの部分で言ったら、段ボールの関係等をしっかり協定の中で結ばせていただいてとか、また、電源につきましても太陽光のものを蓄電池にしてということを、まず、取っかかりに1台置いておきますので使ってくださいというようなお話をいただいたりとか、さまざまな角度で協定を結ぶ中でご支援をいただき、本当に水道は水道の組合の皆様方、上下水の組合の皆様方や多くの皆様方がその取り組みを、この前の訓練もそうなのですが、していただいているというのが現状です。
 今、議員がご指摘をいただきました、国際基準を、はじめそこまでの部分がなかなか今の現状どうあるべきかということ、また、目をも通させていただきながら前へ進められるところ、そして一緒にお願いをし、ともに進めていかなければならないところというのを、やっぱり市民の命を守るという観点に立って、事、物、いろんな形で進めさせていただけたらなというふうに思います。
 先ほど三浦議員のお話の中にありました、特にこうしたときに全員野球の姿勢が、私は一番大変重要だと思っています。関係部・課だけではなくて、みんなでそのことの取り組みを進めるように、災害対策本部、また、復旧対策本部、進めさせていただいております。どうぞ、また、今後ともにこれからいろんな形で台風のシーズン等入ってまいります。しっかり皆様方に安心をしていただけるような体制と運営を目指して頑張っていきたいと思いますので、ご支援をよろしくお願い申し上げたいと思います。
○議長(髙野正勝君)
 12番 田村議員。
○12番(田村隆光君)
 ありがとうございます。
 こういった避難所のいろいろ進んだ例というのはたくさんありますし、草津市では、小学生を対象に、体育館で段ボールでみんなで避難所をつくって、間仕切りとかつくって一晩泊まるという訓練もしています。そういったことも私は大事かなというふうに思いますし、女性のトイレの話になりますが、これもいろいろありまして、ちゃんと荷物のカウンターやベビーチェアがあって防犯ベルが付いて、そして音が出るトイレも、仮設トイレとして今ありますよということで取り組んでいる自治体もありますし、ペット対応で言いますと、獣医師さんにお願いをして、ペットとして避難をしてきた場合にも、その方たちのペットを見てやるとか、ペットが嫌いな方のそういった対応もしてやったりとかいう自治体もありますし、また、市として、そういう動物救護センターを開設されている例もございます。今時ペットを飼っている家庭も多いので、そういった配慮も必要なのかなというふうに思います。
 それと、避難所に無線LANの話ですけれども、これもどんどん進んでいる状況もございますし、さほど経費もかからないような状況で言いますと、また、そのときだけ臨時に開設するということも可能でございますので、考えていただきたいなというふうに思います。
 最後に、今言いましたけれども、やはり避難所というのは、命をつなぐ一時的な生活の場所であります。すばらしい生活とは言いませんけれども、最低でも人権が守られて安心して安全に一時をしのげる、そういう避難所をつくっていただきたいというふうに思いますので、これは、やはり皆さんの力を尽くしていくことが、よりいいものができると思いますので、また、いろいろご意見もいただきながら我々も頑張りながらやっていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 これで私の個人質問を終わります。
 ありがとうございました。
○議長(髙野正勝君)
 以上で、12番 田村隆光議員の個人質問を終わります。

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