5月臨時会

産業廃棄物最終処分場対策特別委員会-委員長報告

 産業廃棄物最終処分場対策特別喪具会の報告を申し上げます。
 当委員会は、付託を受けております「産業廃棄物最終処分場諸問題の早期解決に向けた対策について」を審査するため、5月11日に、市長、副市長、環境経済部長、上下水道事業所長及び関係職員の出席を求めて開催いたしました。
 当局より前回の委員会から今日までの経過報告と県と周辺自治会の皆さんとの話合いの概要、続いて手原農業用井戸の再調査結果と出庭水源地水質検査状況の説明がありました。 
まず、経過報告について、委員から、この問題解決のため2年前に環境省に行ったが、一日も早く計画を出してほしいと言っておられた。市民生活に影響のない様にしていくためには、このスケジュールで問題はないか。との質問に対し、当局から、特措法は、平成24年度未で切れる。これに間に合うように計画されているが、遅れている状況にある。法延長については、まだ未定であるが、市も環境省に要望している。との答弁がありました。
 3月7日のドラム缶の調査にあっては、市民としっかり話し合わないと住民の方が納得されていないと思う。市は状況把握に努め、県に対して意見を
言って欲しい。との意見に、当局から、5月18日の県市連絡協議会でその旨を伝え申し入れする。との答弁がありました。
 5月12日には、県と周辺自治会の皆さんが、対策工法についての話し合いが行われるが、市民に、円滑な情報提供を行い、進めていただきたい。
また、生活帝境保全上の支障が無ければ、産業廃棄物を現在の位置にそのまま置いておく可能性もあり、市民の意見を見極めて対応されたい。どこにどれだけの廃棄物が埋めてあるのか調査しなければ、対策工にならないことから、栗東市は被害者であるという意識をもって取り組んでいただきたい。との意見がありました。
 次に、県と周辺自治会の皆さんとの話し合いの概要についてでは、この前の掘削調査で、16本のドラム缶が除去された。しかし、他にドラム缶が見えているのに県は覆土した。後に残ったドラム缶をその時、続きになぜ除去しなかったのか。との質問に、当局から、一次調査では、ドラム缶があることが確認された。二次調査で、その広がりを高密度電気探査、ボーリング、筋堀等を併せて範囲の確認を行う。除去は特措法の補助金を受けて、対策を講じていく方向であるため16本の処分にとどまった。との答弁がありました。
 一方、含有試験では、「環境省告示第19号に代えて底質調査法で実施する。」となった理由は。また、底質調査法に代えるメリットと必要性について県に確認したか。との質問に当局から、調査法の詳細な内容については、住民合意には至っていない。あらためて県に確認する。との答弁がありました。
 現在の浸透水水質観測井戸は新設5カ所、既設5カ所の計10カ所だが、周辺住民の合意は得ているのか?対策については、県の権限ではあるが、地元の市としても危機感を持って対応していただきたい。との質問に、当局から、浸透水水質観測井戸の合意は得ている。対策については、市としても、しっかりと対応しなければならないと考えている。また、市長会等においても、国に特措法の期間延長を要望しており、RD事業についての情報を発信していく。との答弁がありました。
 2月3日の県と周辺自治会の話合いの中で、PCBの議論がでていた。今回の、「当面の進め方のイメージ図」の中には、含有量試験項目としてPCBの項目がないが。との質問に、当局から、ダイオキシン類の中でPCBについても含有量試験をする。との答弁がありました。
 東日本大震災が発生して国の予算は一層逼迫し、かなり強力に働きかけない限り特措法の延長は難しいと推測する。特措法が延長されれば‥と、仮定の話ばかりで物事が進んでいるように思われるが、市はどのように考えているのか?との質問に当局から、特措法の延長は非常に厳しいと思うが、県市連絡協議会で、十分話しをし、県とともども、環境省に出向くなど、行動をしていきたい。との、答弁がありました。
 次に、手原農業用井戸水等の調査では、地元市民の立会のもと3月23日に採水を行い、「分析結果については黒色物質の殆どが硫化鉄で、揚水用ポンプの管に溜まった水を長期間放置したことにより無酸素状態となり、水の中の鉄分が硫化鉄として沈殿、それが黒色物質となった。油類についても、調査を行ったが検出されなかった。」との報告がありました。委員から、一度、他の深井戸と比較検討して、どうなのか分析をしていただきたい。また、今回の井戸の分析結果では、くみ上げて何分後の水を採取したものなのか?との質問に、当局から、黒いどろどろしたものは何かという、市民の声により行った検査である。
黒色物質は31項目の重金属等の定性・判定量分析検査で、くみ上げ直後のもの、水質分析は、電気伝導率を含む8項目の分析検査で、くみ上げて1時間後に採取した地下水である。また、黒い物質は、硫化鉄とのことであるが、なぜ、この井戸で今回増えたのか。との質問に対し、増えた理由についてはわからないが、他の井戸でも量の違いはあるが、認められる。
また、この調査は、水の分析業者に発注し、専門的な見地で分析いただいたものであり、今後も、地元と連携し、職員が立会のもとモニタリングを行う。との、答弁がありました。 次に、出庭水源地の水質検査では、浄水・原水ともに前回の報告以降、数値に大きな変化も無く、安全な浄水の供給ができていることの報告がありました。今後もこれまでと同様、法定検査と平行して市独自のダイオキシン類や環境ホルモン等の検査を継続して行い、安心・安全な浄水を確保していく。との答弁がありました。
 当委員会に付託を受けております、「産業廃棄物最終処分場諸問題の早期解決に向けた対策について」は、特措法の期限までに実施計画について環境大臣の同意をいただくことが大前提であり、その実施計画を策定するため、スケジュールどおり進める必要があります。
 現在、県の調査結束はまだ出ていない状況であることからも、次期の議会にこの流れを汲んで審査していく必要があるという羅識のもと、全点一致で終結すべきものと決しました。
 審査にご協力いただきました、関係者の皆様方に、厚くお礼申し上げ、当委員会の審査結果の報告とさせていただきます。よろしく、ご審議のほどお願い申し上げます。

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